「第19回までのポイントまとめ」プロの指揮者・岡田友弘氏から悩める学生指揮者へ送る「スーパー学指揮への道」第20回

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管弦楽や吹奏楽の指揮者として活動されている岡田友弘氏に、学生指揮者の皆様へ向けて色々なことを教えてもらおうというコラム。

主に高等学校および大学の吹奏楽部の学生指揮者で、指揮および指導については初心者、という方を念頭においていただいています。(岡田さん自身も学生指揮者でした。)

コラムを通じて色々なことを学べるはずです!

第20回は「第19回までのポイントまとめ」。

前半は今年書いていただいた19本(!)のコラムからポイントを抜き出したチェック用のまとめ、後半のエッセイ的な部分は「大人数での合奏に備えよう!冬シーズンの学指揮スキル強化自主トレーニング」です。

さっそく読んでみましょう!


第20回記念!年末年始スペシャル「2020年コラムのまとめ」と「学指揮お役立ち情報」

2020年8月より連載を開始した「スーパー学指揮への道」も、皆さんのおかげで20回の節目を迎えることができました。内容がどんどん難しくなり読んでいる皆さんも大変だったと思います。本当にありがとうございます!

毎週月曜日の連載のためにコラムを書き続けられたのは、ある意味では「コロナのおかげ」ともいえると思います。通常であれば指揮の本番やリハーサル、各学校や団体への指導などがあるのですが全て中止になり、その空いた時間を「誰かの役に立つことができないだろうか?」と思いスタートしたのがこのコラムでした。

僕は性格的に継続してこのような定期的な文章を書いていくということがあまり得意ではなく、いつもは締め切り前に勢いで書き上げるような性格なのですがこのように継続して執筆を続けられたことは僕としても「嬉しい誤算」でした。

これからも、悩める学指揮や吹奏楽部の先生のお役に立つお話ができたらと思いますので、末長くよろしくお願いします!

年末年始特別コラム

今回は20回記念企画として、年末年始にじっくり読んで年明けから実践してもらえるような情報と第1回から今までのコラムの「まとめ」をお送りしたいと思います。「まとめ」で確認後、それぞれのコラムでまだ理解が深まっていない部分を確認していただけたら嬉しいです。

これまでの「まとめ」を分野別に要点をチェックリストにしてみました。チェックリストで確認して、もっと深く確認したいときは該当するコラムをもう一度読み直してみましょう。

これまでのコラムはこちらにまとめてあります

Part I「学生指揮者の役割と心構え」(コラム第1回、第2回)

・学生指揮者は偉い人ではない
・学生指揮の役割は基本的に「本番の指揮者」と「演奏者」を繋ぐこと。信頼のおける仲間づくりを一番大事に!
・自分のやりたいことだけをやって、やりたくないことやできないことをやらないのは最悪な学指揮、学生指揮者が偉そうにしている団体に良い団体はない
・必要なことを必要な人に仕事を振り分け、活動を円滑に「ワンチーム」で進めていくための調整役であり、潤滑油
・スコアに書かれている情報に忠実に練習することが原則。勝手に感じた(もしくは音源ではそうなっていた)ことを自由に自分の裁量で合奏中にやってはいけない
・指揮者というのは「聴く係」。何よりもちゃんと聴けている時には音楽も良くなる。そのためにも合奏をする前に「下準備」をしっかりすることが大事

Part II 「スコアのいろいろ」(コラム第3回、第4回、第5回)

・コンデンススコアは「要約スコア」。全体的な動きや役割の把握にはフルスコアが適している。楽曲の分析などにはコンデンススコアはとても役に立つ
・スコアの表紙、最初のページの情報は非常に重要
・スコアのページに欠落やミス(前後、上下が逆など)がないかを確認する。練習番号を確認し、小節番号がなかったら見やすいように記入する
・小節番号の記入や確認は演奏するすべてのメンバーとの共有事項に

Part III「五線譜や音階について」(コラム第6回、第7回、第8回、第9回)

・現代に続く5線記譜法の基礎を考案したのはグイード・ダレッツォ。ドレミの原点もダレッツォの「聖ヨハネ賛歌」
・スコアに登場するのは「ト音」「へ音」「ハ音」の3つの音部記号で、ト音記号は「G」ヘ音記号は「F」ハ音記号は「C」の場所を示す
・音階には「長音階」と「短音階」がある。それらを構成するための大事なものが「テトラコード」
・音階の最後の音の前の「導音」は特に重要
・短音階には「自然短音階」「和声短音階」「旋律短音階」の3種類がある。和声短音階では「導音」を人工的に作る。旋律短音階では「増2度」音程を解消する

Part IV「音程や調性について」(コラム第10回、第11回、第12回、第13回)

・本来の「音程」の意味するところは「2音間の音の隔たり」のこと。2音間の隔たりを表す単位として「度」を使用する
・共通のドから5度上の音を「属音」5度下の音を「下属音」という
・ある音階の上のテトラコードと5度上の音階の下のテトラコードは共通。同様にある音階の下のテトラコードと5度下の音階の上のテトラコードは共通
・このテトラコードの連鎖で導かれる音程の関係を「5度圏」といい、調性音楽において非常に重要。上に連鎖する5度圏ではシャープが一つずつ増えていき、下に連鎖する5度圏ではフラットが一つずつ増えていく
・音にはその音特有の「振動数」があり、音高とは振動数の違いである
・音程は理論上、「完全協和音程」「不完全協和音程」「不協和音程」に分類される
・度数の前に「完全」「長」「短」「増」「減」「重増」「重減」などという語をつけて区別
・「完全系」と「長短系」に音程は分類される。「完全系」は1度、4度、5度、8度、「長短系」は2度、3度、6度、7度
・完全協和音程・・・完全1度、完全4度、完全5度、完全8度。不完全協和音程・・・長・短3度、長・短6度。不協和音程・・・それ以外の音程
・音楽の基本は協和音程である。不協和音は、協和音への解決を求める
・アウフタクトは期待だ!=「解決に向かう期待」

Part V「和声のこと」(コラム第14回、第15回、第16回、第17回、第18回、第19回)

・和声進行とは「音楽の動き」の一部で、和音を連結することによって緊張の落差が生じる
・「和音という音の積み重ね」において倍音の果たす意味というものは非常に大きい
・「3和音」は「種類の異なる3個の音の積み重ね」であり「3度の積み重ね」。3和音には「長3」「短3」「増3」「減3」の4種類がある
・3和音は基本形の他に「和音の転回形」がある。第1転回形を「6の和音」第2転回形を「4-6の和音」と呼ぶ
・通奏低音の記譜法で書かれた3和音の書き方を「和音の密集位置」と呼び、4声体の合唱作法で書かれた和声のことを「和声の開離位置」と呼ぶ
・18世紀と19世紀のたいていの音楽は、4声和声で構想されている。オーケストラのスコアには外見上多数の声部があるが、それらはたいてい基本となる4声和声において音を重複した結果である
・和声進行の基本形は「I-V-I」「トニカードミナントートニカ」であり、基本形その2は「I-IV-V-I」「トニカーサブドミナントードミナントートニカ」
・トニカ、ドミナント、サブドミナントが「主要3和音」で属和音と下属和音は広い意味での「ドミナント」
・異なるキャラクターを持った和音を連結して流れを形成すること、またはその終わり方を「カデンツ」という。カデンツの語源は「落ちる」「落下する」
・「5度近親関係=ドミナント関係」と「3度近親関係=メディアント関係」の2種類がある。ドミナント関係には1次と2次があり、メディアント関係は1次から3次まである


【特別コラム】大人数での合奏に備えよう!冬シーズンの学指揮スキル強化自主トレーニング

プロ野球をはじめとしてプロスポーツはメインとなるリーグ戦のシーズンを戦うために、リーグ戦が始まる前に個人(もしくは小グループ)単位やチーム全体でいくつかの準備をしてシーズンに臨む場合がほとんどです。プロ野球を例に一年の流れを見てみましょう。

10月頃~ リーグ戦シーズン終了
11月頃~ 秋季キャンプ
1月頃~ 自主トレーニング(数名での合同でやる場合もある)
2月頃~ 冬季キャンプ
3月頃~ オープン戦(他チームとの練習試合)
4月頃~ リーグ戦スタート(10月くらいまで)

吹奏楽部の活動がこれと全く同じようなスケジューリングではないと思いますが、上記の例の中での「自主トレーニング」「冬季キャンプ」「オープン戦」の時期の過ごし方で春以降の活動の充実度が変わってくるという点では一緒だと考えています。

その準備をうまくできたかどうかでリーグ戦のチームの成績や個人の調子が良くなりチームの成績が向上したり、また逆に調子が悪く成績が落ち込んだりします。音楽団体の活動でも似たようなことがいえると思います。ハイシーズンとなる定期演奏会やコンクールのシーズンを充実したものにできるように、いわゆる「オフシーズン」の過ごし方が大切になってきます。学生指揮を担当するみなさんもこの「冬から春のシーズン」を工夫して過ごすことで、春以降新年度の活動に勢いをつけていけるのではないでしょうか?

それでは具体的にどのようなことができるのか?それを「学生指揮者のスキルアップ」に特化して考えていきたいと思います。

アンサンブルやアンコンを活用して楽譜の仕組みやスコアの読み方、楽器の聴き分けの訓練をしよう!

12月に入ると翌3月に開催される「全日本アンサンブルコンテスト」の予選としての各地区大会がタートし、1月から2月にかけて都道府県大会や支部大会と代表団体は駒を進めていきます。地区によっては(今年はコロナの影響があると思います)地区でのアンサンブルの発表の場などがある地区もあるかと思います。

この「アンサンブル」のシーズンは基本的には各パートやグループが自主的に行なっていると思うのですが、ぜひ学生指揮者の皆さんはこの「アンサンブル」の練習を今後の大編成の合奏に活かすための「自主トレーニング」に活用してほしいと思います。

学生時代、指揮の先生が「オーケストラの理想型は弦楽四重奏だ」と何度も話していました。最もシンプルなアンサンブル形態である4重奏が全てのアンサンブルの基本だという意味です。つまりアンサンブルを知るということはオーケストラ(や吹奏楽)を知るということに他なりません。ドイツの建築家ミース・ファンデルローエ(ライト、コルビュジエとともに建築の世界3大巨匠と呼ばれている)の有名な言葉に「少ないことは豊かなこと(Less is more)」というものがあります。最もシンプルなものの中に最も豊かなものが隠されているのです。僕はこの言葉を楽曲の組み立てや演奏表現する上で一番大切にしています。今回は皆さんにこの言葉を贈りたいと思います。

アンサンブルシーズンの有効活用(日常の練習を中心に)

まずは日常の練習の際の有効活用術を考えていきましょう。

各パートやアンサンブル団体にお願いをして「練習の見学」をするようにしたいものです。見学するときはできるだけ多様な編成のアンサンブルを見学させてもらうようにしましょう。この時に気をつけてほしいことがあります。練習はあくまで「そのアンサンブルチームが主体的に行うように」ということです。学生指揮のあなたは決して「指導」や「指揮」するために見学しているのではありません。もしかしたら助言を求められることもあるかもしれませんが、アンサンブルをおこなう大きな利点の一つは「奏者の自主性を尊重し養い、音楽に積極的に参加する」演奏家を育てることでもあります。なんでも指揮者が指導したら「指示待ち」のつまらない演奏しかできないプレイヤーの集まりになります。そのような理由からも学生指揮のあなたは「練習を見学させてもらって、自分のための勉強をするだけ」だということを肝に銘じてほしいと思います。

アンサンブルの見学には次のような効果を期待できます。

A;スコアの流れをよりシンプルな編成で見ることができ、スコアを容易に追うことができる

通常の吹奏楽のスコアに比べると、編成の少ないアンサンブルのスコアはアンサンブルコンテストに出場できる編成で考えると最高で「8段」です。30段近くある吹奏楽の楽譜に比べたら一気に段数が少なくなりますね。当然4重奏、5重奏の編成になるとスコアの段数は4段、5段となります。この段数の少ないスコアを読むことで「スコアを読む」トレーニングができます。トレーニング方法をいくつか提案しますので、みなさんもぜひ試してみてください。下に行くにつれ徐々に難しくなります。完璧にそれができる必要はないので、以下のような順番でスコアを読むトレーニングをしてみましょう。

・聴いて追うパートを一つ決めてそれだけを目で追う。
・曲全体を通して「メロディーライン」を担当している楽器を選び、目で追う。
・「目で追うパート」を目で追いながら、そのパートではないパートを聴く。
・「目で追うパート」を声に出して歌いながら楽譜を読む。
・「声に出して歌うパート」を歌いながら別のパートを「目で追う」。
・「声に出して歌うパート」を歌いながら、目で追うパートを見て、もう一つ別のパートの動きを「聴く」
・スコアの全ての段を目で「心の中で音を出し」「響きをイメージしながら」聴く。

B;各楽器の音色や音域について合奏よりもクリアに聴き取ることができ、音の重なりなど楽譜上の仕組みもわかりやすい。

多くの人数とパート数のある吹奏楽曲に比べたら、アンサンブルの楽譜はスコアの段数、つまり楽器の数が少ないので同時に音が出る数も吹奏楽曲に比べたら少なくなります。そのためどの楽器がどのような音を出し、どのように動いているのかが比較的容易にわかります。その利点を最大限活用することで、以下のようなことに役立ちます。

・異なる楽器で編成されているアンサンブル(木管5重奏や打楽器アンサンブルなど)では、各楽器の音色を聴き分けがしやすいので、同時に数パートが動く楽曲の中から特定のパートを抽出して聴くことが容易になる。

・同属の楽器のアンサンブル(フルート、サックス、金管アンサンブルなど)では各音域の楽器の音の特徴を容易に知ることができる。特に4重奏はソプラノ・アルト・テノール・バスの4声体に別れていることがわかりやすいので、4声体での音の配置を最もシンプルに知ることができる。どのような和音の積み重ねになっているのか、どのような和声進行になっているのかをシンプルな形で読み取ることができる。

各移調楽器がどのような移調をしているのかを知り、その実音読みの練習ができる。

C;合奏の時よりも各奏者の演奏の状態や性格的な特性などを知ることができる。

通常の合奏ではなかなか把握することのできないメンバー個々の楽器の技術の長所や改善点を知る絶好の機会になります。パート内での人間関係(良好な部分やそうでない部分)も普段の練習で観察するのとはまた違った印象で見えてくるものがあると思いますので、音楽を見学する中で、そのような部分も観察して今後の部活動の運営や合奏に役立ててほしいと思います。同学年や出身の同じ後輩以外の部員の今まで知らなかった人となりや音楽に対する想いや音楽センスを知る良いきっかけとなります。スコアを読んだり音楽を聞いたりする訓練と同時に、このようなことも気をつけて把握してほしいと思います。このことは意外に大切なことで、今後の活動をスムーズかつ効果的に進めていく秘訣になることが多いです。

この他にもいくつか有効活用法がありますが、大きくはこの3点をぜひ実践してみてください。これ以外にも有効な活用法を一つ紹介します。

D;外部から指導に来た先生(特にプロの楽器奏者)の指導を見学して、その「ワザ」を盗もう。

もしアンサンブルの指導にプロの先生が来たときは、学指揮にとっても千載一遇のレベルアップのチャンスです。合奏指導などでもプロの先生の指導があるかもしれませんが、その時よりも参考になることが満載なのが各楽器のアンサンブルの指導です。

楽器の専門家、しかもプロで活躍している先生の楽器の奏法や楽器のメカニックに関する経験や知識はとても深く、説得力のあるものです。音楽がうまくいっていないときに「どのような教え方をするのだろう?」と注意しながら合奏を見学すると、将来あなたが合奏をする時にも使えそうな言葉や方法を知ることができると思います。また実際に吹いて(叩いて)もらうのを聴いて「プロの音」「本当の楽器の音や響き方」を体感できることは何よりもあなたの財産になると思います。音源や遠い客席からでは感じ取れない「音の響きかたや鳴り方」を間近で体験する絶好の機会を逃してはいけません。「餅は餅屋」という諺がありますが、音楽のこと、楽器のことは「プロ=餅屋」が一番よくわかっています。そして「正しい情報」を持っています。そのプロの奏者の言葉や演奏を聴いて自分が体感した「感覚」を今後の演奏や合奏の際の「理想のイメージ」にアップデートしてほしいと思います。そしてもし可能であれば、一人でも多くのプロの先生に顔を知ってもらい、積極的に質問や話もして「可愛がってもらえる」学指揮を目指しましょう。あなたの音楽に対する熱意を感じ、あなたが成長できるような色々な情報などを教えてくれるかもしれません。ご挨拶するために、パートのパートリーダーやメンバーにその旨を伝えて、紹介してもらうようにしましょう。

これらのことは練習以外で訓練できることもあります。聴き分ける訓練はアンコンの会場やコンサートの会場の客席でもできます。その時に楽譜を持っていなくても「聴くだけ」でいいので特定の楽器の動きやメロディーラインを追うようにしてみましょう。また聴きながら「響きの違い」に注意して聴くことも大事です。「協和音」か「不協和音」かを考えたり、和声の進行で「解決(安定した響き)」に向かっていく音の進行を感じ取ったりしながら聴いてみるといいと思います。あなたが感銘を受ける演奏にはそのような音楽上のことがしっかりと表現されているものが多いはずです。

今年のアンコンが終わってしまった団体もあるかもしれませんが、もしアンサンブルの練習をまだする機会に恵まれ、もしくはアンコンなどを聴く機会があるという人はぜひこれらのことを実践してほしいと思います。この実践が大編成の合奏で指揮をする時にも必ず役に立つと思います。

今回の話題については、来年度のコラムでも詳しく取り上げていく予定です。移調楽器のことやスコアの読み方についてこれからもご期待ください。

→次回の記事はこちら


文:岡田友弘

※この記事の著作権は岡田友弘氏に帰属します。


 

以上、岡田友弘さんから学生指揮者の皆様へ向けたコラムでした。

それでは次回をお楽しみに!

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岡田友弘氏プロフィール

写真:井村重人

1974年秋田県出身。秋田県立本荘高等学校卒業後、中央大学文学部文学科ドイツ文学専攻卒業。その後、桐朋学園大学音楽学部において指揮法を学び、渡欧。キジアーナ音楽院大学院(イタリア)を研鑽の拠点とし、ウィーン国立音楽大学、タングルウッド音楽センター(アメリカ)などのヨーロッパ、アメリカ各地の音楽教育機関や音楽祭、講習会にて研鑚を積む。ブザンソン国際指揮者コンクール本選出場。指揮法を尾高忠明、高階正光、久志本涼、ジャンルイージ・ジェルメッティの各氏に師事。またクルト・マズーア、ベルナルト・ハイティンク、エド・デ・ワールトなどのマスタークラスに参加し、薫陶を受けた。

これまでに、東京交響楽団、セントラル愛知交響楽団などをはじめ、各地の主要オーケストラと共演するほか、数多くのアマテュア・オーケストラや吹奏楽団の指導にも尽力し、地方都市の音楽文化の高揚と発展にも広く貢献。また、児童のための音楽イヴェントにも積極的に関わり、マスコットキャラクターによって結成された金管合奏団“ズーラシアン・ブラス”の「おともだちプレイヤー」(指揮者)も務め、同団のCDアルバムを含むレコーディングにも参加。また、「たけしの誰でもピカソ」、「テレビチャンピオン」(ともにテレビ東京)にも出演し、話題となった。

彼の指揮者としてのレパートリーは古典から現代音楽まで多岐にわたり、ドイツ・オーストリア系の作曲家の管弦楽作品を主軸とし、ロシア音楽、北欧音楽の演奏にも定評がある。また近年では、イギリス音楽やフランス音楽、エストニア音楽などにもフォーカスを当て、研究を深めている。また、各ジャンルのソリストとの共演においても、その温かくユーモア溢れる人柄と音楽性によって多くの信頼を集めている。

日本リヒャルト・シュトラウス協会会員。英国レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ・ソサエティ会員。




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